(最終更新日:2026-06-16 15:33:16)
  コ サンサン   GU Shanshan
  顧 姍姍
   所属   社会学部 現代社会学科
   職種   講師
研究分野
  専門分野
日本文学, 中国文学 (キーワード:日本漢詩、日中比較文学、奈良時代、平安時代、『懐風藻』、『菅家文草・後集』) 
  現在取り組んでいる研究課題と研究概要
『懐風藻』には九名の漢詩作者の伝記が付されている。いずれも天皇の後裔もしくは僧侶を対象としたものであるが、石上乙麻呂のみは例外である。それでは、なぜ皇族でも僧侶でもない乙麻呂が『懐風藻』の作者伝に採り上げられたのだろうか。本研究では、この特異な伝記付与の背景に注目し、伝記作者がいかなる動機によって乙麻呂像を造形したのかを考察する。従来の乙麻呂伝に関する研究では、その史実としての確かさや、左遷された乙麻呂の内面について論じられてきたが、乙麻呂の人物造形が、春秋戦国時代の楚国における悲劇的詩人・屈原のイメージと重ねられている点については、あまり検討が加えられてこなかったので、これを補うことができるであろう。
 上記の問題意識に基づき、調査をしたところ、乙麻呂伝の一部の叙述は、屈原像を強く意識した表現であることが確認できた。当時の漢籍受容の状況を踏まえると、伝記作者は『楚辞』、『史記』「屈原伝」、さらには『文選』を通して形成された屈原像を参照した可能性が高い。とりわけ『文選』が『懐風藻』に及ぼした影響を念頭に置くと、乙麻呂伝は「文選序」の語彙・修辞を直接取り入れ、乙麻呂像の造形に活用したと推測される。また、乙麻呂の漢詩には、屈原および楚辞文学と共通の着想が見られるところから、これは乙麻呂に屈原を重ね合わせた伝記作者の意図を裏付けるはずである。乙麻呂伝の創作意図は、日本最古の漢詩集において乙麻呂を屈原に比肩し得る悲劇的詩人として位置づけ、その不遇を同時代および後世に伝えようとした点にあると考えられる。
経歴
  学歴
1. 2000/09~2004/06 厦門大学 外国言語文化学部 日本語学科 卒業 文学学士(日本文学)
2. 2004/09~2007/06 厦門大学 外国言語文化研究科 日本文学専攻博士 博士前期課程修了 文学修士(日本文学)
3. 2006/04~2006/08 東京外国語大学 総合国際学研究科 修士課程留学
4. 2009/04~2014/03 東京外国語大学 合国際学研究科 言語文化専攻 博士課程修了 博士(学術)
  略歴
1. 2014/04~ 早稲田大学日本古典籍研究所 招聘研究員
2. 2014/04~2017/03 神田外語大学 アジア言語学科中国語専攻 語学専任講師
3. 2017/04~2024/03 東洋大学 法学部法律学科 講師
4. 2019/08~2023/03 東洋大学アジア文化研究所 研究員
5. 2022/10~2023/03 早稲田大学 文学学術院 兼任講師
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業績
  著書・論文
1. 著書  『懐風藻詳解』    2025/02 Link
2. 著書  【単訳】《源氏物语》的美学世界   (単著) 2025/01 Link
3. 著書  【単訳】《古代日本的女帝》   (単著) 2019/05 Link
4. 著書  【単訳】《秦汉帝国:中国古代帝国之兴亡》   (単著) 2017/05 Link
5. 著書  【単訳】《东印度公司:巨额商业资本之兴衰》   (単著) 2016/11
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  講師・講演
1. 2017/02/11 中国の「春節」とその過ごし方
2. 2023/06/12 平安初期の日本漢詩における中国三史の受容――九世紀前半の竟宴詠史詩を中心として――
  学会発表
1. 2025/06/07 『源氏物語』須磨巻における男性交友の場面(2025年度 日中韓三国言語文化に関する日本国際学術シンポジウム)
2. 2023/11/25 『懐風藻』「山斎言志」における「稲葉負霜落」について――『万葉集』と奈良時代の田園風景――(地域文化学会第266回月例研究会・公開セミナー)
3. 2019/04/20 次韻詩からみる平安前期における日本漢詩文学の展開 ―勅撰三集・『菅家文草・後集』を中心に―(地域文化学会第231回月例研究会)
4. 2013/09/15 分韻詩から次韻詩へ―奈良・平安前期における日本官人の新羅使、渤海詩との漢詩交流を中心に―(国際シンポジウム「東アジア世界における筆談の研究」)
5. 2013/01/26 日本漢詩における次韻詩の発生―『懐風藻』時代の漢詩創作の背景―(第118回 和漢比較文学会東部例会)
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  教育上の能力
●作成した教科書、教材
1. 2015/05 岡田昭人編『教育学入門 30のテーマで学ぶ』(共著)ミネルヴァ書房
その他
  所属学会
1. 2009/05~ 和漢比較文学会
2. 2018/03~ 地域文化学会
  科研費・受託研究
1. 2017/03~2023/03  豊子愷による『源氏物語』の中国語訳――意図的改訳およびその要因について 国内共同研究 
2. 2015/06~2017/06  历史语境下的日本“国风 “研究 国際共同研究